インフルエンザの治療薬の種類について

インフルエンザ治療薬 インフルエンザの治療薬として使われるのは主にノイラミニダーゼ阻害薬という種類の薬です。
インフルエンザウイルスの表面にはノイラミニダーゼという酵素が存在しており、このノイラミニダーゼはインフルエンザが人の細胞で増殖後に他の細胞へ拡散していくために必要な酵素です。
このノイラミニダーゼの働きを阻害することによってインフルエンザの増殖を抑え、インフルエンザを早く治癒させる効果が得られるのがノイラミニダーゼ阻害薬です。
ノイラミニダーゼ阻害薬には吸入、点滴、内服の3種類のタイプの薬が存在します。
吸入タイプのノイラミニダーゼ阻害薬にはイナビルという薬があります。
イナビルは体内での貯留性が高いことが特徴で、一度使用することで数日間効果が持続することが特徴と言えます。
一度の使用で済むことによって患者の負担が軽減される他、薬の使い忘れの心配がなくなり、治療効果が得られやすくなったり、耐性ウイルスの出現を防ぐことができます。
点滴タイプのノイラミニダーゼ阻害薬にはラピアクタという薬があります。点滴タイプであるため、薬の吸入や内服が困難な場合に薬の投与が確実にできるというメリットがあります。
例えば、吸入や内服の薬を使用できる体調にない小児や高齢の方にとってラピアクタは投与が容易な薬です。
ただ、病院内で薬の投与を行う必要があるため、他の患者への感染拡大が懸念され、ラピアクタの使用は必要最小限にとどめられています。
内服タイプのノイラミニダーゼ阻害薬にはタミフルがあります。吸入タイプの使用が困難であったり、点滴薬の痛みが嫌な方にとっては、内服タイプのタミフルが使用しやすいです。
ただし、吸入や点滴薬とは異なり、1日2回5日分の服用量が処方され、全て飲み切る必要があります。
また、粉薬の場合には1回に服用する服用量が比較的多くなってしまい、かつ苦味のある薬なので苦い薬が苦手な方にとっては使用が難しくなることもあります。

インフルエンザの時は解熱剤を使わない方がいい

インフルエンザにかかった時には発熱を伴うことが多いですが、解熱剤を安易に使用しない方がいいです。
解熱剤を使用しない方がいい理由の一つは、インフルエンザの治りが悪くなってしまう可能性があるためです。
発熱が起こるのは体内で感染しているインフルエンザウイルスを殺滅するためです。
熱を下げることによって体の状態は一時的に良好になる可能性はあるものの、インフルエンザウイルスにとってはとても居心地のいい環境を作り上げてしまいます。
このことから、解熱剤を処方されたとしても、その使用は体の状態が悪くなった時に限るようにしましょう。例えば40℃前後の熱が出たとしても特に小さな子供の場合は案外元気だったりします。
こういった場合には無理に解熱剤で熱を下げずに、熱を高い状態で維持してインフルエンザウイルスが殺滅しやすい環境を作るようにしましょう。
また、インフルエンザの時に解熱剤を使用しない方がいいもう一つの理由はライ症候群が起こる可能性があるためです。
ライ症候群とは、インフルエンザ感染時に解熱剤、特にアスピリンを服用した際に起こり、肝機能障害や脳障害を引き起こします。
特に小児の場合にはライ症候群が起こりやすく、予後も悪くなってしまいます。
このため特に小児の場合はインフルエンザの時に解熱剤を使用しない方がいいです。
ただし、アセトアミノフェン(カロナール)とイブプロフェン(ブルフェン)の種類の解熱剤はインフルエンザの時に使用してもライ症候群を起こすことなく安全に使用することができることが報告されているため、インフルエンザの際にも使用することができます。
ですからインフルエンザ流行の時期には自己判断で解熱剤を選択して服用しない方がいいでしょう。病院で診断を受け、それに合った薬を処方してもらうようにしましょう。